美濃加茂市立太田小学校3年生合唱披露

「仲間との絆」と「地域の魅力」を再確認



 2010(平成22)年8月21日,JR美濃太田駅前通りにおいて,「おん祭MINOKAMO2010 夏の陣」が開催された。同祭のイベントとして,美濃加茂市立太田小学校(岐阜県美濃加茂市太田本町)3年生による学年合唱が披露された(ただし,同校では1学年約100名が在籍しているが,夏休み中ということもあるためだろう,今回の出演者はその約半数であったことから,3年生全員による合唱ではないという点に留意してほしい)。筆者が同校の合唱を鑑賞するのは,2008(平成20)年11月19日に開催された美濃加茂市小学校音楽会以来,2年ぶり2回目となる。
 会場の東濃信用金庫美濃加茂支店前の特設ステージ付近には,児童の保護者や兄弟姉妹と思しき聴衆が中心に詰め掛け,35℃を超す厳しい残暑を跳ね除けるような元気な児童らの合唱に聴き入っていた。真っ黒に日焼けした児童らは,久しぶりに会った仲間とともに合唱を通してお互いの絆を再確認するとともにふるさとの魅力を発信する使命を着実に果たし,終盤に入った夏休みの思い出の1ページを胸に刻んだ。


合唱曲「やさしいふるさと」で地域の魅力を発信する美濃加茂市立太田小学校3年生


 美濃加茂は木曽川と飛騨川の合流点に位置する。中山道六十九次の51番目の宿場に当たる太田宿は,中山道の三大難所のひとつに数えられた「太田の渡し」があり,さらに飛騨街道と郡上街道の分岐点でもあったことから,水陸交通の要衝として栄えた。
 今回披露された曲は,「やさしいふるさと」。地域の魅力を謳ったオリジナルソングで,歌詞からは「中山道」,「太田宿」,「木曽川」などの固有名詞が聴き取れた。なお,この曲はパートには分かれておらず,主旋律しかないため,厳密には合唱と言うよりは「斉唱」ということになる。
 また,指揮者はおらず,さらに伴奏はピアノではなくギターであった。夏休み中ということもあって練習時間も十分に取れなかったせいか,出だしの部分の発声が遅れたり,歌詞を覚えられていない箇所があったり,強弱が意識されていなかったりと,音楽的な面での不十分な点はあった。また,酷暑のせいか約50名の合唱としてはやや声量が小さいと感じたが(屋外のため十分に響かなかったことも一因だろう),それでも暑さに負けまいと精一杯の声を出そうという姿,大きな口で表情豊かに歌う姿には感動させられた。


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【最終更新】2016年5月1日